Excelを使っていると、「一時的に行を見えなくしたい」「必要なときだけ表示したい」という場面があります。
VBAでは、行を非表示・再表示する操作を簡単に自動化できます。ここでは、その基本的な方法を具体例付きで解説します。
目次
1. 行を非表示にする
行を非表示にするには、Rows.Hidden
プロパティを使います。
基本構文
Rows(行番号).Hidden = True
例:5行目を非表示にする
Sub 行を非表示にする()
Rows(5).Hidden = True
End Sub
このコードを実行すると、5行目が画面上から見えなくなります。ただし、データは削除されていないので、後で再表示できます。
複数行をまとめて非表示にする
Sub 複数行を非表示にする()
Rows("3:6").Hidden = True
End Sub
この例では、3行目から6行目までが一度に非表示になります。
2. 行を再表示する
非表示にした行を再び表示させるには、Hidden
プロパティにFalse
を設定します。
基本構文
Rows(行番号).Hidden = False
例:5行目を再表示する
Sub 行を再表示する()
Rows(5).Hidden = False
End Sub
複数行をまとめて再表示する
Sub 複数行を再表示する()
Rows("3:6").Hidden = False
End Sub
このように、範囲を指定すればまとめて再表示できます。
3. 行の状態を切り替える例
状況に応じて、行が非表示かどうかを判定し、表示・非表示を切り替えることもできます。
Sub 行の表示切り替え()
With Rows(4)
.Hidden = Not .Hidden
End With
End Sub
このコードは、4行目が表示されていれば非表示に、非表示なら表示に切り替えます。
4. 注意点
- 非表示にした行も、計算式や検索結果には影響します。
- データは削除されないので、安心して操作できます。
- シート保護の設定によっては、行の非表示・再表示ができない場合があります。
5. まとめ
操作内容 | コード例 |
---|---|
行の非表示 | Rows(5).Hidden = True |
複数行の非表示 | Rows("3:6").Hidden = True |
行の再表示 | Rows(5).Hidden = False |
複数行の再表示 | Rows("3:6").Hidden = False |
状態の切り替え例 | Rows(4).Hidden = Not .Hidden |
VBAを活用すれば、不要な情報を一時的に隠したり、必要なときにすぐ再表示できて便利です。ぜひ試してみてください。
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