目次
1. BeforeSave・BeforeCloseイベントとは
BeforeSave・BeforeCloseイベントとは、
ブックが保存・終了される直前に発生するWorkbookイベントです。
どちらも 処理を中断・制御できる 点が特徴で、
重要なチェック処理によく使われます。
Private Sub Workbook_BeforeSave(ByVal SaveAsUI As Boolean, Cancel As Boolean)
'保存前の処理
End Sub
Private Sub Workbook_BeforeClose(Cancel As Boolean)
'終了前の処理
End Sub
この2つのイベントは、
便利な反面、使い方を誤るとトラブルになりやすいイベントです。
2. Cancel引数の扱いに注意する
BeforeSave・BeforeCloseには、
Cancel引数 が用意されています。
この引数を True にすると、
- 保存を中止
- 終了を中止
することができます。
Private Sub Workbook_BeforeClose(Cancel As Boolean)
'条件次第で終了をキャンセル
Cancel = True
End Sub
しかし、Cancelを常にTrueにしてしまうと、
- ファイルが閉じられない
- 強制終了しかできなくなる
といった事態になります。
Cancelを使う場合は、
明確な条件分岐を必ず入れる ことが重要です。
3. イベント内での保存・終了処理に注意
BeforeSaveやBeforeCloseの中で、
再度保存や終了処理を行うと、同じイベントが再発火します。
たとえば、
- BeforeSave内でSaveを実行
- BeforeClose内でCloseを実行
すると、
イベントが繰り返し呼ばれ、
無限ループに近い状態 になる可能性があります。
そのため、
- 保存処理は極力行わない
- 必要な場合はフラグ管理を行う
といった対策が必要です。
Private Sub Workbook_BeforeSave(ByVal SaveAsUI As Boolean, Cancel As Boolean)
ThisWorkbook.Save '←これが再度 BeforeSave を呼ぶ
End Sub
4. メッセージ表示による操作性低下
BeforeSave・BeforeCloseは、
ユーザー操作の最終段階で発生します。
このタイミングで、
- メッセージを何度も表示
- 複雑な確認処理を行う
と、
操作性が大きく低下 します。
特に注意すべきなのは、
- 保存のたびに確認が出る
- 閉じるたびに警告が出る
といったケースです。
必要最小限のメッセージに留め、
ユーザーの作業を妨げない設計を心がけましょう。
5. エラー発生時の影響を考慮する
BeforeSave・BeforeCloseでエラーが発生すると、
- 保存できない
- 閉じられない
といった深刻な問題につながります。
そのため、
- 例外的な状態でも止まらない処理
- 単純で安全なロジック
を意識することが重要です。
特に終了時は、
確実に抜けられる設計 にしておく必要があります。
※VBAには Try~Catch がないので、 起動・終了イベントでのエラーは特に危険
6. 保存・終了イベントは「最終防衛ライン」
BeforeSave・BeforeCloseは、
- データ破損防止
- 入力漏れ防止
- 保存ルールの徹底
といった
最後のチェックポイント として使われます。
強力なイベントだからこそ、
- 処理は軽く
- 条件は明確に
- 中断できる余地を残す
という設計が求められます。
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