〜Excelのあらゆる要素を操作する“対象”〜
目次
1. オブジェクトってなに?
VBAでいう「オブジェクト」とは、Excel内の操作対象になるもののことです。
たとえば、以下のようなものがオブジェクトです:
| 実際のもの | VBAでのオブジェクト名 |
|---|---|
| セル | Range |
| シート | Worksheet |
| ブック(ファイル) | Workbook |
| グラフ | Chart |
| 行・列 | Rows, Columns |
つまり、**オブジェクト=Excelの「部品」や「要素」**と思ってOKです。
2. オブジェクトを使う基本の形
VBAでは、オブジェクトを**「.(ドット)」でつないで操作**します。
オブジェクト.プロパティ
オブジェクト.メソッド
例1:セルに値を入れる(プロパティ)
Range("A1").Value = 100
→ Range("A1") がオブジェクト、Value がプロパティです。
例2:シートをコピーする(メソッド)
Worksheets("Sheet1").Copy
→ Worksheets("Sheet1") がオブジェクト、Copy がメソッドです。
3. オブジェクトの中にオブジェクトがある?
VBAでは、オブジェクトの中に別のオブジェクトが入っていることもあります。これを**入れ子構造(ネスト)**と言います。
例:セルのフォントサイズを変える
Range("A1").Font.Size = 14
Range("A1"):セルのオブジェクト.Font:フォントのオブジェクト.Size:サイズのプロパティ
このように、「オブジェクトの中のオブジェクト」にアクセスしていきます。
4. 主なオブジェクト一覧(よく使うもの)
| オブジェクト | 説明 |
|---|---|
Range | セルやセル範囲 |
Cells | 行・列番号で指定するセル |
Rows, Columns | 行・列全体 |
Worksheet | シート |
Workbook | ブック(ファイル) |
Font | フォント設定用 |
Interior | セルの塗りつぶし設定 |
5. まとめ
- オブジェクト=Excelの「操作対象」
Range,Worksheet,Workbookなど、よく使う部品に名前がついている- 書き方は
オブジェクト.プロパティやオブジェクト.メソッド - オブジェクトの中にさらにオブジェクトがある(ネスト)
オブジェクトの概念をつかむことで、VBAの基本操作がよりスムーズに理解できます!
今後出てくる「プロパティ」や「メソッド」も、**“どのオブジェクトに対して使うか”**を意識して覚えていきましょう。
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