〜戻り値と引数のある処理の考え方〜
VBAでコードを書く際、「Function(関数)」は非常に重要な存在です。
Functionはただ処理をまとめるだけでなく、「値を受け取って、結果を返す」=戻り値のある処理を行う構造です。
この記事では、Functionの基本的な役割に加え、引数とは何かについても解説します。
目次
1. Functionとは?
**Function(関数)とは、何らかの入力(引数)を受け取り、処理を行い、その結果(戻り値)**を返す仕組みです。
Function 関数名(引数 As 型, ...) As 戻り値の型
'処理
関数名 = 戻り値
End Function
- 引数:関数に渡す入力値
- 戻り値:関数が返す結果(出力値)
2. 引数とは?
引数とは?
**引数(ひきすう)**とは、関数に渡す値のことです。
関数は、引数を受け取り、それを元に処理を行います。
引数を使うことで、同じ関数でも異なる値に対応した処理ができるようになります。
引数の例
以下は、2つの数値を加算する関数の例です。
Function Add(a As Integer, b As Integer) As Integer
Add = a + b
End Function
この関数では:
a
とb
が 引数Add = a + b
で結果を 戻り値 として返している
使用例:
Dim result As Integer
result = Add(3, 5) '引数3と5を渡し、戻り値8を取得
MsgBox result '→ 8が表示される
引数に異なる値を渡すことで、関数の動作結果も変わります。
3. 戻り値とは?
関数が処理の結果として返す値が「戻り値」です。
戻り値は、呼び出し元の処理に引き継ぐことができ、再利用や判断処理に使えます。
戻り値の設定方法:
Function 関数名(...) As 型
関数名 = 結果 '← 戻り値の指定
End Function
戻り値の型は As 型
で指定できます(例:As String
, As Integer
など)。
4. Functionを使うメリット
✅ 柔軟に処理を使い回せる
引数を使うことで、関数は汎用的な処理ブロックになります。
✅ 結果を次の処理に使える
戻り値があることで、計算結果や判定を他の処理に受け渡せます。
✅ コードの見通しが良くなる
「入力 → 処理 → 出力」が明確になり、コードの構造がすっきりします。
5. よくあるFunctionのパターン
関数名 | 引数 | 戻り値の型 | 機能例 |
---|---|---|---|
AddTax | price As Double | Double | 税込み価格を返す |
IsPass | score As Integer | Boolean | 合格かどうかをTrue/Falseで返す |
MakeGreeting | name As String | String | あいさつ文を返す |
6. まとめ
- Functionは、値を受け取り(引数)、処理して、結果を返す(戻り値)構造
- 引数を使えば、汎用性の高い関数が作れる
- 戻り値を活用することで、関数の結果を再利用できる
- 引数と戻り値をうまく使うことで、コードが短く・きれいに・使いやすくなる
Functionは「入力 → 処理 → 出力」の考え方に基づく、論理的で再利用可能な処理単位です。
VBAを効率的に使うための基礎として、引数と戻り値の役割をしっかり理解しておきましょう!
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