インターネットやパソコンのネットワーク設定を理解するためには、まずIPアドレスとMACアドレスをしっかり押さえる必要があります。
それぞれの役割や違い、そして最近よく耳にするIPv4とIPv6の違いまで、初心者でも理解できるように丁寧に解説します。
目次
1. IPアドレスとは?ネットワーク上の「住所」
IPアドレスとは
**IPアドレス(Internet Protocol Address)**とは、インターネットやLAN(家庭内ネットワーク)上で機器を識別するための番号です。
例:
192.168.1.10
これは、ネットワークの世界における住所のようなものです。
IPアドレスの役割
IPアドレスには、次の役割があります。
- ネットワーク上で機器を識別する
- データの送り先を決める
- 遠くのネットワークへ通信するための情報
例え話
ネットを「街」とするなら、IPアドレスは「家の住所」。
友達に手紙を送るには住所が必要なように、データを届けるにもIPが必要です。
プライベートIPとグローバルIP
IPアドレスには2種類あります。
| 種類 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| プライベートIP | 家庭や会社のLAN内だけで使う住所 | 192.168.0.x |
| グローバルIP | インターネット上で唯一の住所 | プロバイダから割り当て |
家庭のインターネット環境のイメージ:
インターネット(グローバルIP)
↓
ルーター
↓
PC / スマホ / TV(プライベートIP)
2. MACアドレスとは?機器に割り当てられた「身分証番号」
MACアドレスとは
MACアドレス(Media Access Control Address)は、
ネットワーク機器に最初から設定されている世界で唯一の識別番号です。
例:
AA-BB-CC-11-22-33
MACアドレスの役割
- 機器そのものを識別する番号
- LAN内通信の際に使用
- ルーターやスイッチが通信先を判断する
例え話
- IPアドレス = 家の住所
- MACアドレス = 個人のマイナンバー(身分証番号)
家の住所が変わることはあっても、本人の身分情報は変わらない、というイメージです。
IPアドレスとMACアドレスの違いまとめ
| 項目 | IPアドレス | MACアドレス |
|---|---|---|
| 役割 | ネットワーク上の住所 | 機器固有のID |
| 変更 | 可能 | 基本不可(例外あり) |
| 使用範囲 | LAN + インターネット | 同一LAN内 |
3. IPv4とIPv6とは?IPアドレスの2つの形式
IPv4とは
IPv4は現在最も使われているIPアドレス形式です。
例:
192.168.0.1
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ビット数 | 32ビット |
| アドレス数 | 約43億個 |
| 状態 | 世界中で使用中だが枯渇気味 |
IPv6とは
IPv6はIPv4の後継となる新しいアドレス方式です。
例:
2001:db8::1
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ビット数 | 128ビット |
| アドレス数 | ほぼ無限 |
| 特徴 | 高速・セキュリティ強化 |
IPv4とIPv6の違い
| 項目 | IPv4 | IPv6 |
|---|---|---|
| 表記 | 192.168.0.1 | 2001:db8::1 |
| ビット数 | 32 | 128 |
| アドレス数 | 約43億 | 3.4×10^38(ほぼ無限) |
| 状況 | 現在主流 | 普及中 |
例え話
IPv4は部屋数が少ない古いマンションのようなもの。
住民(デバイス)が増えてきて部屋が足りなくなったため、
IPv6という巨大な都市を新たに作ったというイメージです。
4. まとめ
最後に、この記事のポイントを整理します。
| 内容 | 説明 |
|---|---|
| IPアドレス | ネットワーク上の住所 |
| MACアドレス | 機器固有の身分証番号 |
| IPv4 | 現在主流。住所が不足気味 |
| IPv6 | 次世代方式。住所がほぼ無限 |
インターネットやネットワークを学ぶ上で、この4つの概念を理解することは非常に重要です。
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